眼科学教室の特徴 ~浜医眼科の志~

浜医眼科学教室 運営方針

教育

5年生の臨床実習のスケジュールは「H26 5年生実習スケジュール」をご覧ください。臨床実習は1週間しかないので、かなり過密なスケジュールです。担当医師が忙しい臨床の間に、きめ細かな指導をおこなっています。クルズス、細隙灯検査と眼底検査の実習、手術、外来診療見学から成っています。一般臨床医として必要な眼科の知識の習得が可能になっています。6年生の選択ポリクリでは、ウエットラボという、豚眼を使った顕微鏡下の手術実習も行っています。眼科の魅力のひとつは何と言ってもマイクロサージェリーなので、この実習を通して体験してもらいます。また、下記の二つのグループを1週間ずつローテーションすることによって、眼科のやや高度な臨床を学ぶことも可能になっています。

教育

研修医は、幅広い眼疾患を研修することができます。堀田喜裕教授の指導により、遺伝性眼疾患を、佐藤美保病院教授、彦谷明子講師、古森美和助教の指導により、弱視斜視、小児眼科疾患を、野嶋計寿助教の指導により、角結膜疾患、角膜移植術を、永瀬康規、立花信貴助教の指導により、網膜硝子体手術を学ぶことができます。白内障、緑内障は、研修期間中に当然学ぶことが可能です。したがって、研修医は幅広い診療ができるように配慮されています。また、関連病院を含めると、年間白内障手術を約5000件、網膜硝子体疾患の手術を約1000件行っており、専門医試験の受験時には十分な手術経験を積むことが可能となっています。

専門医試験合格後は、角膜疾患、斜視・小児眼科疾患、網膜硝子体疾患、緑内障の専門家になる道、留学をして研究も学び、スタッフをめざす道、関連病院の医長として難しい白内障や網膜硝子体疾患の治療を行っていく道などがあります。道というのは歩く人がいればできるもので、在籍する先生の希望に応じて道を作っていくという考え方です。

臨床

臨床

大学の教室では、特色ある診療が期待されています。佐藤美保病院教授による斜視弱視小児眼科分野では、アジアでもトップレベルの診療をしています。また、浅井竜彦医師、野嶋計寿助教によって最新の角膜移植手術が行われています。さらに、難治性眼疾患の遺伝子診断と、遺伝相談を堀田喜裕教授が行っています。一方で、地域医療における大学病院の役割は重くなってきております。大学病院でも、眼科の中の一分野のみに重点を絞っているところも見られますが、当教室では、角膜移植、白内障手術、緑内障手術、網膜硝子体手術、斜視手術等、眼科領域のあらゆる領域に対応できるような体制を考えております。全体的に水準以上であるというのが目標です。スタッフは、やる気に満ちた先生達が揃っています。教室の規模は大きくないので、いくつかの秀でた分野の特色を生かしつつ、若い先生たちを大きく育て、眼科全般にわたってレベルの高い医療を心がけ、地域医療のみならず眼科先進医療に貢献することを目指しています。

研究

研究

眼科は患者さんから喜ばれることの多い科といわれておりますが、網膜色素変性をはじめとする遺伝性眼疾患には治療法がなく、予後が極めて不良な疾患が 問題となっております。教室では、こうした予後不良の遺伝性眼疾患に対して、その原因の究明、治療法の確立を目指し、眼科領域の分子生物学的研究を行っています。最も重要な成果はPLoS ONEに掲載され、新聞でも報道されました。斜視の診療ではアジアでもトップレベルにあり、画像診断や、機能検査を行った質の高い臨床研究が行われています。さらに、網膜変性疾患の視覚電気生理学的研究、小児眼科疾患の臨床研究が行われています。現在の基盤研究は昔と異なり、臨床の片手間ではできません。一方で、基盤研究に基づいた臨床研究の必要性は増してきています。細野克博助教は、慶應義塾大学の分子生物学教室で医学博士を取得したPhDで分子遺伝学の専門家です。大学院生、研究生の状況によって、細野克博助教に研究を支援してもらっています。成果の論文指導は、堀田喜裕教授、佐藤美保病院教授が担当しています。現在、大学院生が2名、研究生が2名在籍しています。

浜医眼科学教室の自慢ポイント!

浜松医科大学眼科学教室の強み、皆さんに是非知ってもらいたい事を紹介します。

小児眼科、斜視・弱視に強い

佐藤美保病院教授は、世界斜視学会副会長、アジア小児眼科学会副会長で、日本というより、アジアのリーダー的存在です。患者は、東京、名古屋だけでなく、全国から来ています。また、わが国の他の施設の斜視、小児眼科の医師が研修に来るだけでなく、韓国等、海外の専門医師が研修に来ています。2012年の日本小児眼科学会を名古屋市で、日本弱視斜視学会と合同で開催し、1,700名に近い方にお集まりいただきました。2014年の世界斜視学会を佐藤が会長になって京都市で開催する予定です。


最先端の角膜手術をはじめ、水晶体疾患、網膜硝子体疾患、緑内障、斜視他、あらゆる疾患に対応している

浅井竜彦医師は、角膜内皮移植(DSAEK:「診療案内:角膜移植について」参照)という最新の手術を施行しています。すでに述べた斜視、小児眼疾患の手術、大人の難しい白内障、緑内障、網膜硝子体疾患の手術も行っており、幅広い眼疾患に対しての研修が可能です。


網膜色素変性をはじめとした難病に対して最先端の研究をしている

細野克博助教を中心にして、網膜色素変性を代表とする遺伝性眼疾患の分子遺伝学的な解析を行っています。2012年の2月の新聞報道(「メディア掲載」参照)のように、わが国の主要な原因遺伝子異常を発見しました(PLoS ONE 該当ページ)。細野克博助教が、日本網膜色素変性協会から第16回JRPS研究助成金を受賞しました。


浜医眼科学教室の目指すもの

あらゆる疾患に対応できる眼科医師の育成の場であるとともに、
21世紀にふさわしい医学・医療の礎となる研究を創造する

臨床面では、いくつかの秀でた分野の特色を生かしつつ、眼科全般にわたってレベルの高い医療を心がけ、地域医療のみならず眼科先進医療に貢献することを目指しております。研究面では、分子遺伝学的研究や、斜視、オキュラーサーフェスの臨床研究を行い、世界に発信できる仕事を目指しています。レベルの高い臨床、研究の中で、若い医師を大きく育てるのが現在最も重要な目標です。

  

浜医眼科学教室のあゆみ

浜松医科大学眼科学教室の近年の沿革。

2000年
堀田喜裕が浜松医科大学眼科学教室の2代目の主任教授として着任
2002年
佐藤美保が名古屋大学より助教授として着任
2006年
佐藤美保が国際斜視学会理事に就任
2011年
佐藤美保が病院教授に就任
2011年
彦谷明子が講師に就任